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内科入院患者に対するリバロキサバンの静脈血栓塞栓症予防効果は低分子ヘパリンと同等以上―ただし出血リスクは増大
Rivaroxaban Compared with Enoxaparin for the Prevention of Venous Thromboembolism in Acutely Ill Medical Patients(MAGELLAN試験)
急性内科疾患による入院患者を対象とした試験で,経口抗凝固薬リバロキサバンの静脈血栓塞栓症への予防効果は低分子ヘパリンと同等かそれ以上であることが分かった。一方で,大出血などの出血リスクは高まった。MAGELLANスタディグループのAlexander T. Cohen氏が報告した。
対象は,急性内科疾患による入院患者で可動性の低下が認められる8,101人。運動能が落ちているため,静脈血栓塞栓症のリスクが高まると考えられる患者群だ。これらの患者をリバロキサバン群と低分子ヘパリンのエノキサパリン群に無作為に割り付け,投与10日後と35日後に超音波検査を行い,静脈血栓塞栓症の有無を調べた。投与10日後の解析ではエノキサパリンと比較したリバロキサバンの非劣性が,35日後の解析では優越性が検討された。
その結果,投与10日後の非劣性試験から,静脈血栓塞栓症とその関連死の発生リスクはリバロキサバン群とエノキサパリン群で同等だったことが示された。また,投与35日後の優越性試験からは,リバロキサバン群の発生リスクはエノキサパリン群と比べ23%低下することが明らかになった。一方で,臨床的に重大な出血のリスクは両群ともに低かったものの,リバロキサバン群のほうが有意に高いという結果となった。
Cohen氏は “MAGELLAN investigated VTE prophylaxis in the largest and most diverse population of hospitalized, acutely ill patients to date, and managing the risk of blood clots in these patients is extremely complex due to their age, co-morbit conditions, and duration of immobilization” と述べ,リバロキサバンによる血栓塞栓症予防治療が有効な患者群を探るために,さらなる検討が必要との見解を示した。(志賀幹太)
■試験の概要
| 対象 | 72時間以内に急性内科疾患*で入院した可動性の低下を伴う患者8,101人(40歳以上) *急性感染症,心不全,急性呼吸不全,急性虚血性脳卒中,活動性癌,他 |
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| 方法 | 多施設無作為化二重盲検試験 ・リバロキサバン群:4,050人 (リバロキサバン10mg/日 35±4日間 経口投与+プラセボ10±4日間 皮下投与) ・エノキサパリン群:4,051人 (エノキサパリン40mg/日 10±4日間 皮下投与+プラセボ35±4日間 経口投与) ※試験薬投与10日後と35日後に超音波検査を行い有効性と安全性を解析。 ※90日間追跡 |
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| 結果 有効性の一次エンドポイント*
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